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皆さんこんにちは。
岡野工業、更新担当の中西です。
~接続から試験・引き渡しまでを詳解~
前回に続き、今回は消火・エアー配管工事の後半部分について取り上げます。
現場の仕上げ精度と、引き渡し時の「信頼性」を担保する重要なステージです。
ルート配管が敷設された後は、設備機器(消火ヘッド、コンプレッサー、レギュレータなど)との接続作業を行います。
消火設備ではスプリンクラー・放水ノズルを個別に圧力分布を見ながら配置
エアー設備ではレギュレータ・ドレン処理装置・エアタンクとの接続が重要
このとき、配管接続部のねじ山のかじり防止処理(シールテープ・液体パッキン)も不可欠です。
施工の信頼性を確認する最も大切な工程です。
消火配管:水圧試験(1.4MPa程度/10分以上)
エアー配管:気密試験(設定圧で一定時間放置 → 圧力低下を確認)
試験中に発見された漏れは即座に補修・再試験。圧力計測は第三者立ち合いが必要なケースもあり、記録として残すことが求められます。
試験をクリアした配管には、必要に応じて以下の仕上げ作業を行います。
屋外部:防錆塗装、**ラッキング(配管保護材)**の取り付け
室内部:化粧塗装や**警告ラベル(高圧・火災等)**の貼付
高温部:断熱材の巻きつけ処理
見た目だけでなく、耐久性・安全性・メンテナンス性を考えた“仕上げ”が求められます。
全ての作業が完了した後、以下の流れで工事は完了します。
自社・元請による社内検査(外観・性能)
消防署等による本検査・機器動作確認(消火設備)
オーナー・施主への説明・マニュアル引き渡し
報告書・図面・試験記録の提出
特に消防設備に関しては「検査合格」しなければ法的に稼働不可のため、工程管理が非常に重要です。
消火・エアー配管工事は、「万が一」の災害時や、「毎日」の安定運用を守るための非常に重要なライフラインです。
単なる“配管作業”ではなく、「安全を設計・形にする専門技術」であり、設計・工程管理・現場力の総合勝負とも言えます。
橋本電工では、こうした設備工事を熟練スタッフが一貫して対応し、設計段階からのご相談も承っております。
「信頼できる配管工事を任せたい」とお考えの際は、ぜひお気軽にお問合せください。
次回もお楽しみに!
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皆さんこんにちは。
岡野工業、更新担当の中西です。
~設計から施工初期までを徹底解説~
消火設備やエアー配管は、施設の安全と効率的な運用を支える重要なインフラです。
特に近年は、建築基準法や消防法などの法令対応も求められ、確実かつ効率的な施工がますます重視されるようになってきました。
今回は、「配管工事ってどんな流れで進むの?」という方のために、消火・エアー配管工事の実際の流れと手順について、2回に分けて徹底解説します。
工事の第一歩は現地確認と施主・設計担当との打ち合わせから始まります。
ここで確認するポイントは:
建物の構造(新築か改修か)
消火配管の通水源(ポンプ・水槽等)の有無
エアー配管の必要圧力やコンプレッサー設置位置
他設備との干渉(電気・ダクト・空調など)
この段階でミスがあると、後の工程全体に影響するため、「現場をよく見る」ことが最重要です。
調査結果をもとに、配管の経路・バルブ配置・機器設置位置などを落とし込んだ施工図を作成します。
ここでのポイントは:
消火配管は消防法による規定(スプリンクラーの本数、配管勾配など)を反映
エアー配管は**圧損(圧力損失)**を抑え、最短・直線的なルート設計がベスト
建築・機械・電気設備の干渉を避ける“調整力”がカギ
さらに、消防検査や設備認可が必要な場合は、この段階で所轄官庁(消防署等)に申請を行います。
配管には多種多様な部材が必要です。
消火用:SGP鋼管、耐圧対応フランジ、逆止弁、散水ヘッド、支持金具など
エアー用:アルミ管、ポリブテン管、オイルミストフィルタ、レギュレータなど
これらを工事スケジュールに合わせて調達します。納期の把握と倉庫管理が問われるポイントです。
また、工場稼働中の現場では工程分割や夜間施工も視野に入れた計画が求められます。
設計図に従って、実際の配管ルートを**墨出し(マーク)していきます。
次に、天井・床・壁面に支持金物(吊りバンド、ブラケットなど)**を設置。
重量物の場合はアンカー打ちで固定
振動を吸収するには**可動支持金物(スライド)**を使用
火災時の落下防止策として耐震補強も併設する場合あり
支持金物は「配管を支える基礎」なので、ミリ単位のズレが配管全体に影響する重要工程です。
配管材を加工(切断・面取り・ねじ切り・溶接)し、順次支持金物に取り付けていきます。
ポイントは以下の通り:
消火配管は上向きに緩やかな勾配をつけて空気抜きや水抜きを考慮
エアー配管は振動防止ジョイントや防錆処理を意識
同時にバルブ・継手・ドレン弁などを組み込み
ここまでが主要な流れです。続いて、後編では接続、試験、仕上げ、引き渡しまでを詳しく見ていきましょう。
次回もお楽しみに!
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